いわきFC、田村新体制始動 初の公開練習「残り全勝の気持ちで」

 
チームの立て直しを目指し、選手に熱心に指示を送る田村新監督(右から2人目)=15日、いわき市・いわきFCフィールド

 サッカーJ2のいわきFCは15日、監督交代後初の公開練習を行った。ボールを使った全体練習を約1時間にわたって繰り広げ、パス連係を中心とした攻撃練習に多くの時間を割いた。GKを含めた、11人ずつのゲーム形式の練習も行った。

 「昨季J3で優勝できたのはグリさん(村主監督)のおかげだった。(解任は)僕たちの力のなさが招いたこと」。村主(すぐり)博正前監督の解任について、主将のMF山下優人はそう語った。

 「今年はなかなか結果が出ず、キャプテンとしても申し訳なかった」と振り返り、「過去は変えられない。残り全試合勝つ気持ちで戦うことが大切」と前を向いた。

 田村雄三新監督がチームの指揮を執るのはJFL時代の2021年以来。副主将のMF嵯峨理久は「強度の高い練習が懐かしい感じ。多く走るのできついが、大事な要素になる」と新監督が指揮する練習の印象を語った。

 いわきの次戦は18日。ホームのいわきグリーンフィールド(いわき市)でジェフユナイテッド千葉と戦う。午後4時開始予定。

 ミス恐れずに挑戦 選手の持ち味出す

 田村雄三新監督は練習後、報道陣の取材に「選手には『サッカーって楽しいよね』との思いで、前向きに躍動してほしい」と、チーム立て直しに向けた意気込みを語った。

 ―監督交代ついて受け止めを。
 「(GMとして)グリさん(村主博正監督)を支えきれなかったことに責任を感じている。後任をやるなら俺しかいないと思った。今までチームをつくり上げてきた責任もある」

 ―何を変えたいか。
 「『失点を怖がり、ボールを受けたがらず、ミスを恐れてプレーしていると感じる』と選手たちに伝えた。チャレンジする『いわきらしさ』が今は足りていない。選手に前向きに躍動してほしい」

 ―今後への意気込みを。
 「いくら『らしさ』があっても、勝たなければ失われることも経験してきた。勝利のために戦うことは大前提で、プロセスも大切になる。戦い方を全て変えるのではなく、修正すべきところを修正していきたい。フォーメーションは気にしない。状態の良い選手の持ち味を出せるようにしたい」