「石川歴史民俗資料館」27日移転開館 鉱物展示やVR体験など

 
27日にオープンする資料館の館内

 石川町が移転整備を進めていた町立歴史民俗資料館「イシニクル」は27日、同町字長久保にオープンする。展示を通して日本三大鉱物産地の一つであり、東日本における自由民権運動発祥の地とされる町の歴史や民俗を伝える。

 施設の老朽化に伴うもので、町は閉館となっていた旧ホテル松多屋に移転することを決めた。新施設では町内外で産出された貴重な鉱物を展示するほか、町の歴史や文化、鉱物を映像で紹介する。鉱山跡を仮想現実(VR)で体験できるコーナーもある。

 「イシニクル」の愛称は288点の応募の中から選ばれた。「石」と年代記を意味する「クロニクル」を掛け合わせた造語で、「石川に来る」という意味も込められている。27日は記念式典の後、午後2時から一般開放される。同2時半からは石集めが趣味の俳優宮崎美子さんによるトークイベントが行われる。

 開館時間は午前9時~午後5時。月曜日は休館だが、5月6日までは毎日開館する。当面の間は観覧無料という。問い合わせはイシニクル(電話0247・26・3768)へ。

 塩田金次郎町長は22日、福島民友新聞社の取材に「鉱石や自由民権運動を伝えるユニークな施設。子どもたちに映像で学んでもらえる」と来場を呼びかけた。