大玉村長に押山利一氏再選 遠藤氏との24年ぶり選挙戦を制す

 
支援者と万歳三唱する押山氏(中央)と妻厚子さん(左)

 任期満了に伴う大玉村長選は30日、投票が行われ、即日開票の結果、ともに無所属で、現職の押山利一氏(67)=1期=が新人で前村議の遠藤勇雄氏(61)を945票差で破り、再選を果たした。任期は8月24日から4年。

 1993(平成5)年以来24年ぶりとなった選挙戦は、押山氏が財政健全化などの実績を強調、村内全域の後援会組織も機能し幅広く支持を集めた。投票率は72.77%で93年の93.66%を20ポイント以上下回ったものの、2015年の村議選の69.25%を超えた。当日有権者数は7054人(男性3469人、女性3585人)。当選証書付与式は31日に村役場で行われる。

 「施策継続」幅広い支持

 24年ぶりの選挙戦となった大玉村長選は、有権者が村政の継続を選択した形となった。現職の押山利一氏(67)は1期4年の実績を強調、村議11人中10人と各種団体の支持を得た組織力で票をまとめた。

 村は若い世代を中心に転入者の増加が続く。押山氏は浮動票の多い新興住宅地で遊説をこなしながらも「10年、20年後を見据えた住民主役の村づくり」を掲げ、保健福祉や教育・文化、産業・経済など財政的な裏付けのある施策継続の必要性を幅広い支持者に訴えた。

 新人で前村議の遠藤勇雄氏(61)は村長報酬の3割カットや保育料の完全無料化などの公約を掲げ、現職への批判票の取り込みを図ったが、及ばなかった。

 村は福島、郡山両市に近い立地条件などから人口の増加が進む。農産業も盛んな村の特性を生かした発展を図れるかどうか押山氏の手腕が問われる。

◇大玉村長選開票結果(選管最終)
当3,022 押山 利一 67 無現
 2,077 遠藤 勇雄 61 無新