現職・久保木氏が無投票で3選 泉崎村長選、子育て支援に尽力

 
万歳三唱で再選を喜ぶ久保木氏と妻恵子さん(左)

 任期満了に伴う泉崎村長選は10日告示され、現職で無所属の久保木正大氏(67)=2期=のほかに立候補の届け出はなく、久保木氏が無投票で3選を果たした。任期は11月1日から4年。

 久保木氏は2期8年で財政健全化を進め、幼稚園の完全無料化など子育て支援に尽力した。3期目はJR泉崎駅東口の再開発、建設中の「6次産業館」を核とした交流人口拡大などに取り組む。当選証書付与式は16日午前10時から、村役場で行われる。

 政策実行力で「無風」

 泉崎村長選が無風となったのは、県市町村振興基金の返済が終了し、「借金の村」からの脱却に成功した手腕に加え、防災センターの建設など、掲げた政策を着実に実現してきた実行力が背景にある。

 久保木正大氏は財政健全化の先進地とされる長野県下條村に職員を派遣、行政サービスの低下につながらないよう意識改革を図りながら職員数を90人から61人に削減した。一方で子育て世帯に一定の条件下で賃貸住宅を提供する「定住促進住宅」を通して村外からの移住を促すなど少子化、人口減対策に力を注いだ。

 3期目を「集大成」と位置付ける久保木氏。村では農産物の直売だけでなく特産品の開発拠点となる6次産業館の建設が進む。今後、住民の利便性向上や観光誘客につなげるJR泉崎駅東口の再開発が行われる見通しで、交流人口拡大による村活性化の実現性が問われる。