須賀川市長に橋本克也氏「4選」 市制施行初、3回連続無投票

 
花束を掲げ4期目に向け決意を新たにする橋本氏。左は妻房代さん=12日、須賀川市

 任期満了に伴う須賀川市長選が12日、告示され、現職の橋本克也氏(57)=3期=のほかに立候補の届け出はなく、橋本氏の3回連続となる無投票での4選が決まった。市選管によると、3回連続で無投票となるのは1954(昭和29)年の市制施行以来初めて。

 橋本氏は東日本大震災からの復興と市勢の発展に加え、昨年10月に甚大な被害をもたらした東日本台風(台風19号)に伴う防災・減災対策と被災者支援、新型コロナウイルス対応など山積する課題に引き続き取り組む。

 当選証書付与式は20日午前10時から市役所で行われる。4期目の任期は8月11日から4年。

 切れ目ない取り組み期待

 須賀川市長選は、現職橋本克也氏の3期12年の実績への評価に加え、昨年の東日本台風(台風19号)、新型コロナウイルスの影響に対する切れ目ない取り組みへの望みが3回連続の無投票につながった。

 橋本氏は3月議会で立候補を表明。対抗馬の動きは終始表面化せず、市長選は早くから無風の様相を呈した。橋本氏は防災・減災や被災者と事業者の生活再建、事業継続に向けた支援などを訴えた。また、「感染症への配慮が必要。従来の自身の選挙活動を見直す」として、密集・密接が懸念される遊説などの活動を自粛した。

 2カ所の文化施設の開館に加え、JR須賀川駅西地区の開発や道の駅の整備構想など、まちづくりは新たな局面を迎えている。いまだ台風の傷痕が残り、地域の活力創出に向けた方策が求められる中、感染症対策という新たな課題にも直面した。

 「市民との協働のまちづくり」を掲げ、あらゆる人に「選ばれるまち」を目指すとした橋本氏。これまでの経験を生かし、再び訪れた難題に道筋を付けられるか。その双肩にかかっている。