現新両陣営、票の上積みにしのぎ削る 桑折町長選・終盤の情勢

 
(届け出順に右から)高橋宣博候補、斉藤謙候補

 任期満了に伴う桑折町長選は25日の投開票に向け終盤戦に入った。届け出順にいずれも無所属で、4期目を目指す現職の高橋宣博候補(65)と新人で前町議の斉藤謙候補(74)の両陣営は全域に選挙カーを走らせ、票の上積みにしのぎを削る。

 12年ぶりとなった選挙戦で、両陣営とも票読みに苦心しながらの戦いが続く。前回73.60%だった投票率については、高橋陣営は70%前後、斉藤陣営は60%台といずれも下回るとの予想。各陣営は当選ラインを3400票台と想定し、大票田の桑折、半田両地区の浮動票の取り込みに全力を挙げている。

 高橋候補は役場新庁舎の開庁など3期12年の実績をアピール。企業誘致による雇用と税収の確保や「献上桃の郷」の商標を活用した農業の所得向上などを公約に、抜群の知名度を武器に後援会組織をフル稼働させ、支持拡大を図る。

 現職の多選を批判し立候補した斉藤候補は、町立保育所の廃止と民間こども園への移行の是非を争点に町政刷新を訴える。現職に批判的な勢力の結集を狙いながら、計画的な財政運営や防災力強化なども掲げ幅広い層に支持を呼びかける。