聖光4年ぶりV 春季東北高校野球、宮城・東北に4ー3

 
4年ぶり4度目の優勝を決め、応援スタンドへ駆けだす聖光学院ナイン=13日、あづま球場

 第69回春季東北地区高校野球大会は12、13日、あづま球場(福島市)で準決勝、決勝が行われ、決勝に進んだ本県第1代表の聖光学院が東北(宮城第2代表)に4―3で逆転勝ちし、4年ぶり4度目の優勝を果たした。

 聖光学院は3点を追う7回の1死一、三塁から高中一樹(2年)の犠飛で1点を返すと、三好元気(2年)の2点適時打で試合を振り出しに戻した。続く山浅龍之介(3年)が中前にはじき返し、勝ち越した。投げては5回途中から登板したエース佐山未来(3年)が1安打無失点の好投。

 前回優勝した2018年の決勝と同一カードとなった試合で、チームの持ち味である終盤での勝負強さを発揮した聖光学院。斎藤智也監督は「いい試合を数多く経験し、簡単には終わらない粘り強い野球ができるようになった」とナインをたたえた。

 夏は「日本一に」

 秋の悔しさや大舞台での経験がチームを成長させた。福島市のあづま球場で13日に行われた春の東北地区高校野球大会決勝で、聖光学院が4年ぶりに東北の頂点に立った。7回に勝ち越しの適時打を放った山浅龍之介(3年)は「(地元開催で)福島の方々の前で優勝する姿を見せることができた」とうれしさをにじませた。

 薄氷を踏む勝利の連続だった。1回戦こそコールド勝ちだったが、準々決勝は9回1死からの劇的な逆転サヨナラでの勝利。準決勝は延長12回までもつれる激闘を制し、決勝もリードされながら終盤の7回に逆転した。大会を通じて粘りと勝負強さが光り、斎藤智也監督も「ぎりぎりの場面で勝負をものにし、収穫のある試合が多かった」と振り返る。

 昨秋の東北大会は、決勝で花巻東に1―4で敗れて悔し涙を流した。しかし今年3月の選抜高校野球大会での価値ある1勝と、全国の強豪校との戦いはナインに多くの刺激を与え、チームを成長させた。

 次の目標は、昨年に連続出場が13大会で途切れた夏の甲子園だ。山浅は「日本一という目標を掲げてやっている。また新しく今よりもいいチームをつくっていきたい」と意気込んだ。

 諦めない姿勢称賛

 7年ぶりの本県開催となった春の東北大会。地元校として優勝を飾った聖光学院に木村保県高野連理事長は「福島の高校が最後まで勝ち残って大会を盛り上げてくれた。高校球児が目指すべき最後まで諦めない姿勢を示してくれた」と選手たちを称賛した。

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