初出場の会津北嶺、春1勝 初回に3点本塁打...チームに勢い

 
【学法福島―会津北嶺】1回裏会津北嶺無死一、二塁、3点本塁打を放ち喜ぶ富山=みちのく鹿島球場

 第75回春季東北地区高校野球県大会は14日、あいづ球場(会津若松市)など3球場で2回戦7試合が行われ、ベスト8が決まった。

 みちのく鹿島球場(南相馬市)では初出場の会津北嶺が学法福島を9―2の八回コールドで下した。あいづ球場では光南が東日大昌平に4―3でサヨナラ勝ちしたほか、昨秋の県大会王者の聖光学院が6―0で田村に勝利した。白河グリーンスタジアム(白河市)では学法石川が初出場のいわき湯本を4―2で破った。

 大会第3日の17日はあいづ球場と白河グリーンスタジアムで準々決勝4試合が行われる。

 会津北嶺、富山大暴れ

 初回に3点本塁打を放った会津北嶺の富山紘之進(こうのしん)(3年)はガッツポーズしながらダイヤモンドを1周し、盛り上がるベンチの仲間に駆け寄った。この本塁打を含む3安打4打点の大暴れで春の県大会初勝利に貢献。「県の舞台で打ててうれしい」ととびきりの笑顔を見せた。

 1点を先制し、なお無死一、二塁の好機の場面。外角高めに入った直球を迷いなく振り抜いた。「行くかも」。その直感通り、風に運ばれた白球は右翼スタンドへ吸い込まれた。

 創部6年目のチームには県外出身者が多く、富山も大阪府出身。「それまでの環境とは違う場所で野球をやりたかった」。学校から声がかかり、会津の地で白球を追う道を選んだ。「自転車が走れないほどの雪にはびっくりした」と、来たばかりの頃を思い出し苦笑する。

 次戦の相手は王者、聖光学院。「8強に進んだ会津勢は自分たちだけなので、頑張りたい」。冬場の雪上トレーニングなどを通じて培った会津の球児としての誇りを胸に、王者に挑む。(坪倉淳子)

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