第７５回春季東北地区高校野球県大会は１７日、あいづ球場（会津若松市）と白河グリーンスタジアム（白河市）で準々決勝４試合が行われ、ベスト４が決まった。郡山は延長十回タイブレークの末、白河を８―７で破った。郡山は２７年ぶりの４強。日大東北は光南に１３―６、聖光学院は会津北嶺に１１―０、学法石川は相馬に７―０といずれもコールド勝ちで準決勝に駒を進めた。大会第４日の２０日はあいづ球場で準決勝２試合が行われる。

　◇準々決勝　▽第２試合（１３時３３分）
相馬
　０００　０００　００　―０
　３００　０１０　０３Ｘ―７
学法石川
（８回コールド）
▽本塁打　福田涼（学）
▽二塁打　内田２（学）▽暴投　宝、関颯（相）国分（学）
▽試合時間　１時間５０分

　【評】学法石川は投打がかみ合った。初回、福田涼の適時打で先制。八回には福田涼の本塁打や本郷の適時打で得点し、突き放した。投げてはエース国分が１２奪三振と好投した。相馬は１安打と打線が振るわなかった。（八巻雪乃）

　「つなぐ４番」初アーチ

　４番の役割をしっかり果たした。学法石川の主砲福田涼介（３年）は公式戦初本塁打を含む３安打３打点の活躍。「チームを勢いづけることができて良かった」とコールド勝ちを喜んだ。

　第１打席から快音を響かせた。初回１死二、三塁の好機で外角高めの直球を中前に打ち返し、先制点を呼び込んだ。八回は先頭で打席に立った。「後ろの仲間につなぐ気持ちだった」。真ん中低めの直球を芯で捉え、右翼スタンドに運んだ。

　「自分が打てない日は負ける」との責任感を持って試合に臨む福田。理想の４番像を「つなぐ打撃でチームを勝利に導く打者」と語る。

　「春は夏に向けての通過点だが、聖光学院を破りたい」。準決勝では、昨秋の県大会決勝の雪辱を果たす覚悟だ。

　相馬、意地の１安打

　チームで唯一の安打を放った相馬の船津稔也（３年）は「初回の相手の攻撃に圧倒されて守備からリズムをつくれず、打撃に影響が出た」と肩を落とした。

　相馬は初回に３失点を喫し、流れをつかめないまま、この試合５度の三者凡退を喫した。チームは冬の間、ウエイトトレーニングや走り込みに力を入れ、守備力、長打力、瞬発力を磨いてきたが、成果を発揮できなかった。

　船津は「初回から出塁して良いリズムで試合したい。夏までにミート力や選球眼を磨く」とさらなる成長を誓った。