王者聖光学院、毎回得点 先発は無四球無失点

 
【聖光学院―会津北嶺】4回を無失点に抑えた聖光学院の先発小室=白河グリーンスタジアム

 第75回春季東北地区高校野球県大会は17日、あいづ球場(会津若松市)と白河グリーンスタジアム(白河市)で準々決勝4試合が行われ、ベスト4が決まった。郡山は延長十回タイブレークの末、白河を8―7で破った。郡山は27年ぶりの4強。日大東北は光南に13―6、聖光学院は会津北嶺に11―0、学法石川は相馬に7―0といずれもコールド勝ちで準決勝に駒を進めた。大会第4日の20日はあいづ球場で準決勝2試合が行われる。

 ◇準々決勝 ▽第2試合(13時19分)
会津北嶺
 000 00―0
 334 1×―11
聖光学院
(5回コールド)
▽本塁打 片山(聖)
▽三塁打 杉山、三好、片山(聖)▽二塁打 杉山2、三好(聖)▽暴投 磯川(会)
▽試合時間 1時間16分

 【評】聖光学院が毎回得点でコールド勝ち。初回に2本の長打で3点を先制すると、二回以降も片山の本塁打などで効果的に得点を重ねた。会津北嶺は単打3本に抑えられ、得点圏に走者を進めることができなかった。(桜井駿太)

 得点圏に走者許さず

 危なげない投球で勝利をたぐり寄せた。聖光学院の先発小室朱生(しゅう)(3年)は4回無失点と好投し、「0点に抑えられて良かった」と涼しい顔で語った。

 今大会初登板となったが冷静に左腕を振った。「コーナーに攻めることだけを意識した」と伸びのある直球とスライダーを内外角の厳しいコースにテンポ良く投げ込み、狙いを絞らせなかった。得点圏には一度も走者を進めることなく、無四球で任された4回を投げきった。

 冬明けにフォームを改良したことが自信につながっている。「腕の位置を少し下げたことで制球が安定した。苦労していた変化球にも自信が持てるようになった」と小室。直球の球速も5キロアップし「質も上がった」と手応えをつかんだ。

 「勝利はうれしいが、ここで終わりではない。気を引き締めていく」と小室。喜び一色でない口ぶりがさらなる伸びしろを感じさせた。

 会津北嶺、夏へ収穫

 「手も足も出なかった」。会津北嶺の主将原太一(3年)は、コールド負けという結果を潔く受け入れた。

 聖光学院に試合巧者ぶりを見せつけられた。「走塁や打球などのスピード感が、これまでの相手とは違かった」と原。初回から打ち込まれ、最後まで流れを変えることはできなかった。

 春の県大会で創部初の1勝を挙げベスト8入りという目標は果たすことができた。原は「大会の経験を次に生かす。夏は4強入りを目標に精神面から鍛えたい」と前を見据えた。

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