増子、先頭譲らぬ圧巻の走り 陸上男子3000・U20アジア選手権

 
陸上のU―20アジア選手権の男子3000メートルで優勝し、声援に応える増子=ドバイ(学法石川高関係者提供)

 陸上のU―20(20歳以下)アジア選手権男子3000メートルを8分16秒06で制した増子陽太(学法石川高2年)は国際大会初挑戦にして頂点に立った。2位に約15秒差をつける圧巻のレースでアジアの王座をつかんだ。

 増子はアラブ首長国連邦(UAE)のドバイで27日に行われたレースでスタートから1人抜け出し、レースを先頭で引っ張った。どんどん後続との差を広げていき、最初の1000メートル時点で2位集団と約50メートル差をつけて独走態勢となった。

 その後もスピードを緩めることなく、増子は前だけを見つめて走り続け、一度も先頭を譲らずに、最後は両手を広げてゴールした。

 増子は昨年10月の国民体育大会で少年男子B3000メートルに出場し、8分5秒32の自己ベストを記録して優勝。今月には男子5000メートルで日本高校歴代6位の13分34秒60をマークした。

 学法石川高陸上競技部の松田和宏監督(49)にはレースを終えた増子から「優勝しました」と喜びのメッセージが届いた。松田監督は「本人に調整を任せて送り出したが、しっかり自己管理できたのが結果につながった」と活躍をたたえた。

 松田監督によると、増子は1週間ほど前に現地入りして調整してきた。UAEの暑さを心配する増子に対し、疲れを本番に残さないよう短い距離を速いスピードで走る調整法を提案したという。

 松田監督は増子について「調子が良さそうな報告があった。実力を出せば優勝できると思っていた」と振り返り「世界大会でのメダルを目標に励んでいる。自分だけでも調子を整えて優勝できた経験を今後につなげてほしい」と期待した。

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