第32回みんゆう県民大賞 受賞者のコメント

 

 第32回みんゆう県民大賞に3人が選ばれた。芸術文化賞の安部義孝さん(81)=前ふくしま海洋科学館理事長・アクアマリンふくしま館長、スポーツ賞の関脇若隆景関(27)、ふるさと創生賞の鈴木賢二さん(60)=前県ハイテクプラザ会津若松技術支援センター副所長。選定委員会では3人の長年の努力に対し、県民の誇りとしてたたえる意見が相次いだ。

 選定委員会は福島市の福島民友新聞社で開かれた。鈴木正晃副知事を座長に、遊佐正広JA福島中央会副参事、本田政博県商工会議所連合会常務理事、小林清美県婦人団体連合会長、安斎睦男県社会福祉協議会副会長、大沼博文県教育長、中川俊哉福島民友新聞社社長が各方面から推薦のあった個人・団体を対象に審査した。

 安部さんは、アクアマリンふくしまを集客力ある施設としてつくり育てたほか、東日本大震災で被災した同館の早期復旧に尽力するなど、その手腕や実績が評価された。若隆景関は、大相撲春場所での初優勝が全国的な話題となるほど反響が大きく、3月の本県沖地震で被災した県民に希望を与えたとの意見があった。鈴木さんについては、「金賞銘柄数日本一」という本県のシンボルの立役者として県内の酒蔵とともに歩み、後世に伝わる記録として実績を積み重ねてきた活動を称賛する声が多かった。

 みんゆう県民大賞は1989(平成元)年度に創設された。毎年1個人・団体を表彰し、福島民友新聞創刊110周年を迎えた2004年度の第16回から「芸術文化」「スポーツ」「ふるさと」の3部門が設けられた。16年度の第26回に、ふるさと賞が地域の特性を生かした活性化の取り組みをたたえる「ふるさと創生賞」に刷新された。20年度の第30回は新型コロナウイルス感染拡大で審査会や表彰式開催が難しくなったことから中止となった。

◆芸術文化賞

安部義孝 安部義孝さん(前アクアマリンふくしま館長)

 地域の皆さんが支えに

 アクアマリンふくしまの館長を開館時から長年務められたのは地域の皆さんとの距離が近く、支えてもらえたからだ。好きなことを続けてきて、賞を頂けたことは大変光栄。今後も何らかの形で、これまで培ってきた考えや思いを発信したい。

◆スポーツ賞

若隆景 若隆景関(関脇、福島市出身)

 土俵での活躍見せたい

 このような賞を頂けたことはとてもうれしく、ありがたい。県民の皆さまの応援があったからこそ、ここまでやってこられた。これからも一日一番しっかりと自分の相撲を続けて土俵で活躍する姿を見せ、福島県の皆さまを元気づけていきたい。

◆ふるさと創生賞

鈴木賢二 鈴木賢二さん(ふくしまの酒「8連覇」寄与)

 福島の酒造りを全国に

 栄えある賞を頂いた。県民の皆さんに「福島のお酒はおいしくなった」と言われるのが何よりもうれしい。次の目標は全国新酒鑑評会の金賞受賞数9回連続日本一、そして10連覇へ。今後も福島の酒造りを全国にアピールする活動を続けたい。