県内5銘柄が金賞 仏の日本酒コンクール、食と飲み物の相性評価

 
金賞を受賞した(右から)豊久仁 純米吟醸 山廃 雄町(豊國酒造)、純米大吟醸ゆめのかおり(末廣酒造)、喜多方テロワール エピソードⅢ(ほまれ酒造)、會津龍が沢 磨30(榮川酒造)、人気一長期熟成酒2016(人気酒造)

 フランスを中心に欧州で活躍するソムリエらが審査する品評会「第6回クラマスター」の日本酒コンクールの結果が6日、発表され、本県の5銘柄がプラチナ賞に次ぐ金賞に輝いた。

 5部門に過去最多となる1110点の出品があり、プラチナ賞に121点、金賞に245点が選ばれた。

 県内蔵元は純米酒部門で豊國酒造(会津坂下町)の「豊久仁 純米吟醸 山廃 雄町」、純米大吟醸酒部門で末廣酒造(会津若松市)の「純米大吟醸ゆめのかおり」、ほまれ酒造(喜多方市)の「喜多方テロワール エピソード3」、榮川酒造(磐梯町)の「會津龍が沢 磨30」、古酒部門で人気酒造(二本松市)の「人気一長期熟成酒2016」が金賞を獲得した。

 品評会は2017年から毎年開催され、食と飲み物の相性に重点を置く。今年は純米大吟醸酒、純米酒、サケスパークリング、生(きもと)、古酒の5部門を設け、審査員がブラインドテイスティングで味わいを評価した。

 プラチナ賞の中から審査員賞として5点が選ばれ、7月6日にパリで行われる授賞式で最高賞のプレジデント賞1銘柄が決まる。

 山廃仕込みでうまみ

 豊國酒造
 豊國酒造の高久禎也代表社員(68)は「山廃仕込みでうまみを備えた上品な味に仕上げた。箔(はく)が付いた形で、今後は商品の輸出も視野に入れているので弾みがつきそうだ」と語った。

 バランス認められた

 ほまれ酒造

 ほまれ酒造の唐橋裕幸社長(49)は「喜多方産の酒米で仕込んだ日本酒が世界に評価されてうれしい。酒米の特徴を引き出し、バランスの良さが認められたのではないか」と話した。

 フルーティーな香り

 末廣酒造
 末廣酒造の新城猪之吉社長(71)は「フルーティーな香りと優しい味わいが特長で、女性ファンも多い。県が開発した酒米で仕込んだ酒が世界的に評価され、うれしい」と話した。

 一般販売ない限定品

 榮川酒造
 一般販売していない限定品で受賞した。榮川酒造の塚原顕営業部長(50)は「磐梯の名水を使い、クリアでしっかりした味に仕上げた。新シリーズが評価されてうれしい」と話した。

 古酒高く評価された

 人気酒造
 人気酒造の遊佐勇人社長(57)は「フランス人は成熟されたものにこだわり、良いとする文化を持つ。最も評価を得たいと思っている古酒が高く評価されたことをうれしく思う」と語った。