【J3昇格へ・6年目の再挑戦】戦術・強化 個人の能力引き出す

 
戦い方を話す田村監督(左)といわきスポーツクラブの大倉智社長。田村監督は「失点を減らし、得点できるサッカーを追求する」と語った

 サッカーのいわきFCは今季32試合で「勝ち点70、70得点30失点」とJFL優勝、J3昇格に向けて明確な目標を掲げた。昨季は15試合で勝ち点21、24得点24失点。田村雄三監督(38)は「失点を減らしても得点しないと勝てない。両方を追い掛ける」と話す。

 昨季は1試合平均で1.6失点、チームの分析では、全体の7割以上をセットプレーや両サイドのクロスから失った。攻め上がった際にカウンターを許して失点した場面が多く、田村監督は「セットプレーを安易に与えない。守備のやり方も変えたい」と修正を誓う。

 昨季までは主に3―4―3の布陣を採用、前線に人数を掛けるサッカーを展開したが、今季は個人の能力を引き出すため柔軟な布陣変更も検討している。一方で止まらない走力と倒れない体をつくるという原点は変えず、選手の全身を定期的に撮影して成長の過程を観察するなど例年以上に身体能力強化に力を入れる。

 今季J1に昇格した徳島から加入したDF奥田雄大選手(23)は「徳島と比べていわきの筋トレやランニングはハード」と話す。朝起きるのがつらいほどだが「(成長のために)やりがいはある」と語った。