いわきFCあと一歩 日高の先制点守りきれず、天皇杯サッカー

 
【いわき―仙台】後半40分、先制点を決めるいわきのDF日高(右)=いわきグリーンフィールド

 いわき市のいわきグリーンフィールドで22日に行われたサッカーの第101回天皇杯全日本選手権1回戦で、いわきFC(JFL)はソニー仙台FC(同)にPK戦で敗れた。いわきは5大会連続5度目の出場で、2大会ぶりの1回戦敗退となった。

 120分を戦い終えて迎えたPK戦。ソニー仙台4人目のキッカーのシュートが決まると、いわきイレブンはがっくりと肩を落とした。過去2度の対戦でいまだ勝利のない仙台に、またも苦杯をなめた。

 いわきは前半から決定機を何度もつくったが、あとわずかのところで得点が入らない。ゴールをわずかにそれるボールの軌道にサポーターのため息が何度もこぼれた。

 もどかしい空気を変えたのがこの日、キャプテンマークを巻いたDF日高大だった。後半残り5分、前線でFWにボールが渡ると、スペースの空く左サイドを駆け上がった。MF嵯峨理久からのパスを左足でダイレクトに振り抜いた。「角度的にも思い切り打とうと思った」。GKの頭上を抜く豪快なシュートでゴールネットを揺らした。

 ただ、「このまま試合が終わらないと思っていた」と日高の悪い予感が当たった。終盤、受け身に回ったところを試合巧者の仙台に突かれた。互いにJFLを戦うチーム同士だが、今季の対戦はこれから。「シュート数でも上回った。自分たちの良さを出していけば勝てる」とリーグ戦での雪辱を誓った。