いわきFC、J3へ始動 村主新監督「頑張っている姿見せたい」

 
秋本コーチからランニング指導を受ける選手=10日午前、いわきFCパーク

 今季からサッカーJ3に臨むいわきFCは10日、いわき市のいわきFCパークで今年初の全体練習を行った。悲願のJリーグ昇格を果たし、村主(すぐり)博正新監督(45)の下、選手29人が新たな挑戦に向けて始動した。

 選手は、新たにスタッフとして加わった秋本真吾スプリントコーチ(39)=大熊町出身=からランニング指導を受けた後、ボールを使ったゲーム形式の練習などで約1時間30分にわたり汗を流した。

 JFLで初優勝し勢いに乗るチームは今季、Jリーグ経験者を含む10選手を補強した。J1鹿島アントラーズから完全移籍で加入したFW有馬幸太郎(21)は「新しいチームで刺激を受けている。まずはレギュラーを取り、結果を出してチームに貢献したい」と意気込みを語った。大倉智社長(52)は「村主監督が選手、指導者としての経験を生かせば結果は付いてくると思う。思い切って取り組んでほしい」と期待を込めた。

 「下がらず、ひたむきに」

 今季から新たにいわきFCを指揮する村主博正監督は10日、報道陣の取材に「いわき、福島が頑張っている姿を全国に見せたい」と抱負を述べた。

 ―監督就任の決め手は。
 「復興支援のためにつくられたチームで、声を掛けられたのは偶然ではなく必然だと思った。自分が何か力になれるのではという挑戦と使命感から(就任に)まったく迷いはなかった」

 ―いわきFCの印象は。
 「Jリーグでも注目されており、施設はJ1レベル。恵まれた環境に感謝の思いが一番だ。大倉智社長や田村雄三前監督が積み上げてきたものを土台に90分間走り倒れない、どんなことがあっても下がらないサッカーをやりたい」

 ―今季の目標は。
 「練習前のミーティングでプロ選手、アスリート、人間として謙虚さ、ひたむきさが一番大切だと選手に伝えた。まずは1試合ごとに挑戦して、グラウンドで結果を出し続けたい」