「堅い試合になる。我慢が必要」いわきFC、23日アウェーで栃木戦

 
「試合に絡み、勝利に貢献したい」と意気込むMF鏑木=19日、いわき市・いわきFCフィールド

 サッカーJ2のいわきFCは23日、アウェーのカンセキスタジアムとちぎ(宇都宮市)で栃木SCと対戦する。いわきは22チーム中16位で、栃木は20位。午後2時開始予定。

 いわきは9日間で3試合を戦う連戦を終え、約2週間ぶりに本格的な練習に励んでいる。村主(すぐり)博正監督は「得点につながったパスやコントロールでは、ボールがきれいに足元に収まっていた」と前節を振り返り「練習したことしかプレーに出ない。改めて基本を大切にし、基礎練習を多めに取り組みたい」と語った。

 いわき、栃木の双方にとって次戦は、混戦を見せる中位への浮上を目指した一戦だ。村主監督は「栃木はハードワークを志向する、いわきと似たチーム。大崩れしないので堅い試合になる。セットプレートやささいなプレーで失点しないよう、我慢が必要だ」と展望した。

 新人鏑木、フル出場「自信」

 いわきのMF鏑木瑞生は前節、開幕戦以来のスタメン入り。プロ初のフル出場でチームの連敗ストップに貢献した。「出られない時間が続き、悔しかった。準備し続けたことで回ってきたチャンスを勝ちにつなげられた」。大卒ルーキーが成長を見せている。

 特に改善が見られたのは、プレスの速さやボールを奪う力強さ。粘り強い競り合いによって生まれたこぼれ球が、前半の先制点のきっかけにもなった。「速さや強度は、昨季からいたメンバーに比べて足りなかったところ。時間はかかったが、少しずつ慣れてきた」

 前節は3連戦の最終戦。出ずっぱりで疲労を抱えた選手のため、運動量でも貢献しようと意気込んでいた。だからこそ、高い強度を保ってフル出場できたことは「自信になった」と語る。

 一方で反省するのは攻撃面。前半、フリーで放ったシュートはゴールの枠を捉えられなかった。「熱く戦いながら、チャンスでは冷静にプレーできるかどうかが課題」と分析する。

 先発できた背景には、主力にけが人が続出するチーム事情があったことも事実だ。「けが人が戻ってくればポジション争いは活発になる。何とか負けずに試合に絡み、勝利に貢献したい」。スタメン定着に、しっかりとアピールする覚悟だ。(小磯佑輔)