いわきFC、3連敗 前半に退場者...数的不利、甲府に完封負け

 
試合後、肩を落としてサポーターの元へ向かういわきイレブン=JITリサイクルインクスタジアム

 サッカーJ2第13節ー。いわきFCは3日、アウェーのJITリサイクルインクスタジアム(甲府市)でヴァンフォーレ甲府と対戦し、0―1で敗れた。通算成績は3勝2分け8敗。順位は22チーム中20位。

 いわきは前半31分、退場者1人を出す苦しい展開となり、直後に失点し0―1で前半を折り返した。後半はシュートにつながる攻撃も見せたが、数的不利が響いて得点を奪えず、3連敗となった。

 いわきの次戦は7日、アウェーのIAIスタジアム日本平(静岡市)で9位の清水エスパルスと対戦する。午後2時開始予定。

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 【評】いわきは退場者を出したことによる劣勢をはね返せず、完封負けした。前半から主導権を握られ、鋭いサイドチェンジから度々攻め込まれた。前半31分、DF遠藤が抜け出した相手FWを倒し得点機会を阻止したとして一発退場。直後にクロスから先制を許した。後半は自陣に押し込まれる時間が長く、最終盤に盛り返しを見せたが、1点が遠かった。(小磯佑輔)

 重すぎる足かせ、シュートは2本のみ

 一発退場が重すぎる足かせとなった。いわきがこの日放ったシュートは2本のみ。数的不利で自陣に張り付くことを余儀なくされ、難しい戦いを強いられた。

 前半31分、いわきのDF裏に広大に空いたスペースにスルーパスが通った。GKと一対一の状態でいわきゴールに向かう相手FWを、DF遠藤凌が後ろから追いかけスライディング。相手の得点機を阻止したとして、遠藤にすぐさま退場が告げられた。

 相手に得点機を許したこの場面では、チーム全体の前掛かりのプレスが遅れをとっていた。2トップが2人の真ん中を割られる縦パスを許したことをきっかけにMF、DFも対応が遅れ、結果的に中央で相手選手をフリーにした。DF家泉怜依は「プレスはかけたが、効果的にかけられてはいなかった」と反省した。

 攻撃では、MF宮本英治が積極的な飛び出しで手薄な前線を補い、相手ゴール前まで迫る場面もあった。「何度か良いシーンは見せられた。もっと早くできていれば良かった」。主将のMF山下優人は淡々と語った。

 連敗を何とか止めたい状況だが、次戦は昨季J1を戦った強豪清水エスパルス。厳しい戦いが予想される。家泉は「前線に強い選手が多い。守備でやられないように、声を出して周りを動かしたい」と改善を誓った。(小磯佑輔)