久々の居酒屋メニューで一杯! 葛尾に「御食事処 政」オープン

 
葛尾の夜に自慢の料理を届ける渡辺さん(中央)

 葛尾村の宿泊交流館みどりの里せせらぎ荘に15日、「御食事処(どころ) 政(まさ)」がオープンした。東京電力福島第1原発事故前に村で居酒屋を営んでいた渡辺政広さん(48)が腕を振るう店で、初日から居酒屋メニューで仕事終わりの一杯を楽しむ住民らでにぎわった。

 村は原発事故による避難指示が解除された後に住民帰還が進んだが、夕食を食べる店がなかった。葛尾むらづくり公社の担当者が「せせらぎ荘で食事を提供してほしい」と、避難先の三春町で居酒屋を続けていた渡辺さんに依頼し、開店が実現した。

 営業時間は午後5時~同9時半で、焼き鳥や揚げ物、納豆オムレツなどの居酒屋メニューを親しみやすい価格帯でそろえたほか、夕食需要に応えるため丼物も提供する。訪れた住民は「やっぱりこういうメニューで飲むのがいいね」と杯を傾けていた。

 渡辺さんは「いろんな人が交流することで、村の活性化につながればいい」と語った。店は月曜日が定休日。問い合わせは同店(電話070・7581・8038)へ。