三春城下町、VRとARで再現 町内に体験スポット

 
ARで当時の建物などを映し出した様子

 三春町は27日、デジタルトランスフォーメーション(DX)事業「城下町DX」の完成披露会を開いた。仮想現実(VR)や拡張現実(AR)の技術を活用し、観光誘客を図る。

 2022年度から始めた事業で、三春城を再現した映像など町内に設置したVRスポットのほか、新たにARスポット7点を追加した。各地点でスマートフォンをかざすと、武家屋敷や馬のせり場など江戸~明治時代の城下町の町並みを再現した映像を見ることができる。地点によっては、愛姫やこまりんなど町のキャラクターが歴史を紹介する映像が流れる。さらに、三春ダム周辺にも五つのVRスポットを設けた。ダムの建設工事に伴い水没した建物や集落などが映像でよみがえる。

 映像は町の史料を基に、TOPPAN(東京都)が制作した。専用アプリを無料ダウンロードすることで体験できる。坂本浩之町長は「観光客誘致のほか町民の郷土愛を醸成し、町の歴史と文化の継承に活用したい」と話した。