只見線、台湾舞台の映画完成 俳優・竹下景子さんら福島県に報告

 
竹下さん(左)とPiAさんが台湾の温泉街を歩く映画の一場面

 俳優の竹下景子さんや金山町の押部源二郎町長らは13日、県庁に内堀雅雄知事を訪ね、台湾とJR只見線を舞台にした短編映画「あいせき列車只見線―おばあちゃんの唄」の完成を報告した。福島空港と台湾を結ぶ定期チャーター便が1月に就航し、地元関係者はさらなる利用促進と奥会津への観光誘客に期待を寄せる。

 主演は台湾出身の歌手PiA(ピア)さんが務め、竹下さんが祖母役を演じる。主人公が楽曲制作の旅で金山町を訪れた際に祖母の出生地がここだと知り、奥会津の今を祖母に伝えるため奔走するという物語だ。

 映画は町民有志でつくる奥会津金山移住地住活性化委員会が製作した。2022年9月完成の「あいせき列車只見線―小出で恋して 会津を愛して」に続く第2弾。翌10月に全線再開した只見線にPiAさんが乗車し、地域住民とも交流しながら沿線の魅力を伝える。

 この日は約1分間の予告編を上映した。竹下さんは「とても心温まる映画。美しい只見線の風景と地域住民の気持ちがそのまま描かれている」と語った。内堀知事は「定期チャーター便就航で台湾との往来が活発になっている。多くの人に見てほしい」と述べた。

 町は24日、台湾で観光イベントを開き、約25分間の全編を初披露する。福島テレビが3月30日に放送し、同日、動画投稿サイトのユーチューブで公開する予定。