福島県内桜の名所一冊に、郡山の写真家撮影 「映え」スポット紹介

 
「福島桜旅214」を発行した酒井なみさん

 郡山市の写真家酒井なみさん(64)は14日、福島県内の桜の名所214カ所を撮り歩いて一冊にまとめた「福島桜旅214」を発行する。見頃の時期や地図につながるQRコードも載せ、浜通り、中通り、会津に分けて写真映えする撮影スポットを案内しており「大好きな福島の桜の名所を多くの人に訪れてほしい」と話している。

240214news7011.jpg※写真=酒井さんが撮影した県内の桜が掲載されている「福島桜旅214」

 県内「一本桜」番付表の選定常任委員も務め、毎年開花を待ちこがれて撮影に飛び出しているという酒井さん。きっかけは福島の桜が大好きだった写真家の両親の影響だった。父勝則さんが母正野さんを撮影する際は必ず桜を背景にしており、そんな両親の姿を見ていた酒井さんは自然と桜が好きになっていった。

 30年前、急逝した正野さんの遺影の背景にも桜が写っていた。両親の思いが込められたその一枚に強く心を打たれ、桜を撮り歩くようになったという。

 毎春撮り歩いているだけに、コロナ禍で観客が減ってしまったことに寂しさを感じていたという酒井さん。「やっぱり春が、桜が、福島が大好き。そんな思いを共有し、こんなにも恵まれた地をもっと知ってもらいたい」という思いを一冊の本にまとめた。

 A5判、152ページで全カラー。定価2千円。22日からは県内の書店でも販売される。

 問い合わせは発行元の日本写真企画(電話03・3551・2643)へ。