浪江町、議員定数は4減 条例改正案可決、人口減反映し12人に

 

 浪江町議会は13日、12月議会最終本会議で、議員定数を現行の16人から4減の12人とする条例改正案を提出し、賛成多数で可決した。現議員15人のうち議長を除く14人で採決し、賛成12、反対2だった。

 新たな議員定数は2025年4月の町議選から適用される。

 町議会は昨年3月、適正な議員定数に関する調査と研究を行う特別委員会を設置し、議論を進めてきた。東京電力福島第1原発事故による全町避難を経て、現在も町民の約9割が町外に避難して人口が減少する状況や、町民アンケートで募った意見などを踏まえた判断となった。

 特別委が町民を対象に行ったアンケートでは1247件の回答を得て、このうち72%が議員定数が「多い」と回答した。

 特別委はアンケート結果を受け、13年に定数を削減した際、人口1300人当たり1人の割合で定数変更していた経過などを考慮し「12人が妥当」との結論を出していた。

 昨年4月に行われた浪江町議選では、定数16に対し16人が立候補し、無投票となった。町議選の無投票は補選を除き、記録が残る1960年以降で初めてで、議員のなり手不足も浮き彫りとなっていた。

 議員定数の削減は、20人から16人に減らした2013(平成25)年以来となる。