福島県が「語り部」県外派遣強化 震災や原発事故の経験伝える
県は本年度、東日本大震災と東京電力福島第1原発事故の経験や教訓を伝える語り部の県外派遣を強化する。震災から13年が経過しており記憶の風化が懸念される中、語り部を派遣して多くの人に本県の経験や現状を伝えて興味を持ってもらうことにつなげる。昨年度の実績よりも6件多い25件の派遣を想定している。
県によると、語り部の派遣事業は2022年度に試験的に開始した。23年度は13件の実施を目指して予算を確保していたが目標を上回る申し込みがあり、最終的に19件の県外派遣につなげた。地域別では東北7件、関東9件、四国1件、九州2件で、聴講者数は約1000人だった。防災教育などで講話したという。
また本年度は、派遣の登録者が16人(前年度比4人増)となった。本県の語り部団体で構成する「東日本大震災・原子力災害ふくしま語り部ネットワーク会議」による伝承者育成講座を昨年度修了した4人が加わった。
県は「語り部に体験や現状を話してもらい、本県に興味を持ってもらえるようにしていく」(生涯学習課)としている。
申込書は、県生涯学習課のホームページからダウンロードできる。問い合わせは事務局(電話080・3933・6718)へ。
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