「球場だと迫力違う」高校野球ファン、3年ぶり熱気 春季県大会

 
3年ぶりに観客を入れて行われた春季高校野球県大会。多くの野球ファンや選手の家族らが訪れ、拍手などでプレーを後押しした=14日、白河市・白河グリーンスタジアム

 球場に観客の熱気が戻っってきた。白河市の白河グリーンスタジアムなどで14日開幕した春季東北地区高校野球県大会では、新型コロナウイルス感染症の影響で入場が部員と一部の保護者に限られた前回大会までと異なり、球場収容人数の半数を上限に3年ぶりに一般客の入場が認められた。球場には多くの野球ファンや選手の家族らが詰めかけ、球児のはつらつとしたプレーに熱い視線を注いだ。

 「球場で見るのは迫力が違う。選手のプレーを地元で見られてうれしかった」。同スタジアムで行われた全3試合で、選手のプレーを写真に収めながら観戦した白河市の穂積美咲さん(18)=光南高3年=は声を弾ませた。野球ファンで過去2年間は球場の外から球音を聞くなどして観戦していたという穂積さん。「球場の雰囲気を味わい、ようやく球春が訪れた感じがする」と喜んだ。

 球場の熱気は選手たちのプレーも後押しした。福島との一戦を制した相馬の武沢圭祐主将(3年)は「応援がすごく力になった。球場の雰囲気も良く、いい緊張感の中で楽しみながら野球をすることができた」と満足そうに振り返った。

 相馬高の応援に駆け付けた相馬市の菅野正浩さん(44)は「3月の地震では断水が続くなど大変なことも多かった中で、選手の頑張る姿に元気をもらった。コロナ禍でも徐々に日常が戻っていくのはうれしい」と有観客開催を歓迎した。

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