聖火リレー、福島県内3日間フィナーレ!つないだ火、紡いだ思い
東京五輪の聖火リレーは27日、県内ルートの最終日となり、郡山市のゴールに到着した。26市町村265区間(約51.7キロ)に及んだ3日間の日程が終了。聖火リレーのスタート後、初の週末となり沿道に人垣ができた場所もあったが、リレーの取りやめなどはなかった。
聖火は南会津町のびわのかげ運動公園健康交流センターを午前9時に出発。午後5時24分に郡山市の開成山公園に到着するまで89人が7市町90区間(約16.4キロ)をつないだ。
南会津町を出発後、江戸時代の宿場町の風景が残る大内宿(下郷町)を通り白河市に入った。同市では陸上長距離界の第一線で活躍したランナーが登場。東京箱根間往復大学駅伝(箱根駅伝)で「山の神」と呼ばれた柏原竜二さん(31)=いわき市出身=と、男子マラソンの元日本記録保持者の藤田敦史さん(44)=白河市出身=がトーチを運んだ。
午後には本宮市を経て1964(昭和39)年東京大会のマラソンで銅メダルを獲得した円谷幸吉の古里の須賀川市へ。東京大会を円谷と走った盟友でメキシコ大会銀メダリストの君原健二さん(80)が走った。市は東京大会の聖火リレーを盛り上げた「サルビアの道」を再現。沿道やイベント会場をサルビアの花で彩った。
その後、田村市、郡山市とつながれ、最終走者は北京大会の陸上日本代表で女子400メートル日本記録保持者の千葉麻美さん(35)=矢吹町出身=が務めた。千葉さんがトーチの火を聖火皿に点火し、フィナーレを飾った。
聖火リレーは28日に栃木県に入り、その後30日に群馬県、4月1日に長野県でスタートする。
内堀知事「無事終了。ホッとしている」
内堀雅雄知事は27日、報道陣の取材に「(聖火リレーが)無事終了した。26市町村がつながりホッとしている」と述べた。新型コロナウイルスの感染防止対策が課題となった中、都市部の沿道で多くの人が集まった。知事は「(観覧客に)声掛けをして誘導するよう徹底した。都市部で密集もあったが、その場所をスキップする(飛ばして先に進む)までの事態ではなかった」との認識を示した。
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