阪神大震災被災が原点...辛抱経験、勝利の糧に いわきFC武田コーチ

「理念を持って一生懸命活動するクラブの力になりたい」と語る武田コーチ
サッカーJ2のいわきFCに今季入団した武田治郎GKコーチ(50)は、現役時代に阪神・淡路大震災を経験した。「被災地で頑張るクラブで仕事がしたい」と自らの被災経験を胸に、いわきでの貢献を誓う。
セレッソ大阪の選手だった1995(平成7)年1月17日、阪神・淡路大震災が起きた。武田コーチは震災直前まで愛媛県の実家に帰省しており、飛行機で兵庫県伊丹市の自宅に帰った翌日に大きな揺れに襲われた。
もし帰る日が遅れて車で帰っていたら、被害の大きかった沿岸部を通っていた可能性もあった。「もしかしたら死んでいたかも知れない」と振り返る。
昨年、現役引退後も震災の経験が心に残っていた武田コーチの元に、いわきからのオファーが届いた。クラブやいわき市とのつながりはなかったが、「東日本大震災があってできたクラブだということは知っていた。理念を持って一生懸命活動するクラブの力になりたい」。複数のオファーの中からいわきを選ぶ決め手となった。
J2初挑戦のチームは開幕から3戦未勝利と苦戦が続く。それでも武田コーチは温かい視線を選手に向けている。「(自分も)若い時は同じように苦しんだ。若いからこそ試合を重ねて大きくなれる。今は辛抱の時期。こうした経験を財産にしてほしい」(小磯佑輔)
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