いわきFC、ルーキーの奮闘で3連勝へ 26日にホームで町田戦

 
「そろそろ得点かアシストを決めたい」と意気込む加瀬=22日、いわき市・いわきFCフィールド

 サッカーJ2のいわきFCは26日、ホームのいわきグリーンフィールドで首位FC町田ゼルビアと対戦する。午後2時開始予定。いわきの通算成績は2勝1分け2敗で、順位は22チーム中9位。町田は4勝1分けで開幕からいまだ無敗。

 J1経験クラブに勝利で勢い

 いわきはJ1を経験した2クラブを相手に立て続けに勝利し、勢いに乗る。村主(すぐり)博正監督は前節を「フィニッシュはまた練習しないといけないが、うちの方が良さが出た試合だった」と振り返る。

 次戦の相手町田は昨季オフに大型補強を敢行し、今季の優勝候補にも上げられる強豪だ。中でもJ1王者の横浜F・マリノスから加入したFWエリキは強力で、スピード、パワー、技術などあらゆる面で「ものが違う」(村主監督)選手だ。

 村主監督は「町田は能力の高い選手がハードワークするチーム。どれくらい戦えるのかは(いわきの実力を測る)良い指標になる。自由にさせてはいけない選手ばかりなので、集団で戦えるよう準備したい」と語った。

 加瀬「次は点決める」

 大卒ルーキーMF加瀬直輝(尚志高卒)の輝きが試合を重ねるたびに増している。2試合連続で先発出場中の右サイドハーフは、攻守に持ち味のスピードを発揮。連勝の立役者となっている。

 特筆すべきは守備での貢献だ。相手への速いプレスでボール奪取とカウンターのきっかけをつくっている。いわきが武器とする連動したプレスにはサイドハーフの巧みな動きが欠かせない。加瀬は1年目ながら、戦術への高い順応を見せている。

 「守備のスイッチを入れる、ファーストディフェンダーの意識でプレーしている。(一度に)相手2、3人を見ながら守る守備は、強みだと思っている」

 前節は攻撃でも存在感を示した。スピードを生かした縦へのドリブルで何度も敵陣に侵入して好機を演出。自身の仕掛けで得たコーナーキックが先制点にもつながり、「自信になった。ただそろそろ得点かアシストも決めたい。次戦もどんどん前に仕掛けたい」

 2試合とも足がつるまで走って途中交代。この献身性も先発の理由だ。「『いつつってもいいから、とにかく走れ』と言われている。体力を持たせる考えはない」。ルーキーの奮闘がチームを3連勝に導く。(小磯佑輔)