果敢なプレス、勝負の鍵 いわきFC、22日にアウェーで大分戦

 
「自分が攻撃のスタートになれれば良い」と話すDF河村=18日、いわき市・いわきFCフィールド

 サッカーJ2のいわきFCは22日、アウェーのレゾナックドーム大分(大分市)で大分トリニータと対戦する。いわきの通算成績は7勝7分け12敗で、順位は22チーム中19位。大分は13勝6分け7敗の4位。午後7時開始予定。

 いわきは直近6試合は無敗と好調が続く。後半戦に入り下位との対戦が続いたが、これからの5試合は2~7位の上位陣と対戦する。いわきにとっては厳しい試合が続くが、勝てば大混戦の下位で大きく順位を上げるチャンスだ。

 大分は前回対戦で1―3で敗れた相手だ。田村雄三監督は前回対戦について「何もできなかった印象があった」と振り返り「相手の強みを消しつつ、自分たちの良さをいかに出せるか」と次戦を展望した。大分の巧みな攻撃に対し、いわきの果敢なプレスがどれだけ機能するかが勝負の鍵を握りそうだ。

 河村、前へアクセル

 いわきの田村雄三監督はサイドバックを「アクセル」と呼ぶ。車のアクセルのように踏み込むことで、チームにパワーを与えることを期待しているからだ。その役割を担う一人が左サイドバックを務めるDF河村匠(尚志高卒)だ。

 河村は今季売り出し中の22歳。積極的な攻撃参加を武器に今季途中から左サイドバックを定位置とし、先発出場が続いている。田村監督就任後は丁寧にパスをつなぐ攻撃が目立っており、ドリブルや細かいパスを使った攻撃の組み立てで河村の貢献が光っている。

 ただ河村に満足する様子はない。「左サイドバックが本職なのは自分一人。試合に出なければいけない」と強い責任感をのぞかせ、数字に表れるプレーを自身に求めている。「今季はゴールもアシストもまだない。一番こだわらないといけないところ」と表情を引き締める。

 「『アクセル』という名前の通り、自分が攻撃のスタートになれれば良い。疲れて前に出られないということがないよう、きつい練習では誰よりも追い越す走りを見せたい」。河村が練習から見せる貪欲な姿勢でチームに活力をもたらす。(小磯佑輔)