いわきFC、鹿児島と引き分け DF嵯峨「チーム第1号」

 
【鹿児島-いわき】前半4分、先制のシュートを決めるDF嵯峨=白波スタジアム

 (13日・白波スタジアムほか=6試合) いわきFCは敵地で鹿児島ユナイテッドFCと対戦し、1―1で引き分けた。いわきは次戦の20日、ホームのJヴィレッジスタジアム(広野町)でSC相模原と対戦する。午後1時開始予定。

スコアメンバー

 【評】いわきは先制したが、セットプレーで同点に追い付かれた。いわきは前半4分、DF嵯峨がゴール前での競り合いからゴールを決めた。その後は堅守で鹿児島の攻撃を防いだが、同42分にFKからヘディングで押し込まれて同点となった。後半は攻守が頻繁に入れ替わる試合展開となった。いわきは何度も好機をつくったが決めることができなかった。(国分利也)

 「ゴールを決めて自信になった」

 いわきは初勝利こそ逃したが、J3で通用することを初陣で証明した。記念すべき初ゴールを決めたDF嵯峨理久は「ゴールを決めて自信になった。勝ち点1を持ち帰ることができて良かった」と声を弾ませた。

 チャンスは開始直後の前半4分にやって来た。右サイドのMF岩渕弘人がゴール前にパスを供給し、走り込んだ嵯峨が鋭く攻め上がり、左足で先制のゴールを決めた。約4830人が詰め掛けたアウェーの白波スタジアムは一気に静まり返った。

 走り負けしない持ち味が発揮された瞬間だった。その後も、運動量で上回るいわきが、主導権を握る時間が長く続いた。鹿児島に同点に追い付かれてからも互角の戦いを展開した。

 「試合前からわくわくしていた」と嵯峨が話すように、アウェーでも臆せず、力強いプレーを見せ続けたいわき。「これからもアグレッシブに戦い続ける姿を見せていきたい」。嵯峨はいわきらしさを前面に出してJ3を戦うつもりだ。

 次はホーム開幕戦だ。「チームの意欲は高い。貪欲に戦っていくので応援してほしい」と明るい笑顔を見せた。(国分利也)

 次戦「ホームで勝つ」

 今季からいわきに加入したDF星キョーワァンは「前半はボールに詰められない場面があり失点した。相手陣地でボールを奪えるよう次戦までに改善したい」と表情を引き締めた。

 星は「自分も含めてチーム全体が硬かった。負けなかったことが救い」と振り返り、守備の連係を課題に挙げた。J2横浜FCからレンタルで加入した星は、大半の選手がJリーグデビューとなった開幕戦を経験者として冷静に分析した。

 「チームに自信をつけることが大事。それにはホーム戦で勝つことだ」。星は次戦に向けて意気込んだ。