いわきFC、相模原の裏狙う素早い攻め、粘りの守備で逃げ切り

 
【いわき-相模原】後半30分、MF鈴木が先制弾となるシュートを放つ=Jヴィレッジスタジアム

 (20日・Jヴィレッジスタジアムほか=6試合) いわきFCはホームのJヴィレッジスタジアム(広野町)でSC相模原と対戦し1―0で勝利した。成績は1勝1分けの勝ち点4で、順位は8位。いわきは次戦の27日、敵地のニンジニアスタジアム(松山市)で愛媛FCと対戦する。午後3時試合開始予定。

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 【評】いわきは相模原の裏を狙う素早い攻めで有利に進め、Jリーグ初のホーム戦で初勝利を飾った。

 いわきは前半からカウンターなどで好機をつくるが0―0で折り返す。後半30分にDF日高のクロスをFW有馬が落とし、MF鈴木が強烈な先制弾を決めた。

 試合終了間際、DF嵯峨が獲得したPKは決められなかったが、相模原の猛攻を粘りの守備で辛くも逃げ切った。(国分利也)

 MF鈴木、初勝利は「スタートライン」

 "J初ゴール"がいわきを初勝利に導いた。「ボールに当てることだけを意識した。打った瞬間に入ると思った」。いわきのMF鈴木翔大はゴールを決めるとベンチに向かって一直線。チームメートたちにもみくちゃにされ、満面の笑みだった。

 待望の瞬間は後半30分に訪れた。敵陣左サイド深くから浮き球のクロスがペナルティーエリアに入る。両チームの選手の競り合いに鈴木は後ろから寄った。味方FWのトラップ際を奪い去るかのように左足を振り抜くと、ボールはゴールネットに突き刺さった。

 前半の反省を結果で示した。相手GKと1対1となった決定機でシュートを外していた鈴木。「力んでしまった。リラックスすることを考えていた」と、その後に迎えた得点機で確実に仕留めた。

 4月で29歳を迎える。プロサッカー選手のデビューとしては遅咲きの部類だが、鈴木の表情は自信に満ちていた。「(この勝利は)ゴールではなくスタートライン。今後のサッカー人生を豊かにできるかは自分次第」と、自身とチームのさらなる飛躍を誓った。(小磯佑輔)