いわきFC後半4発、沼津に快勝 暫定首位

 
【いわき―沼津】後半7分、J初得点を挙げ仲間と喜ぶMF宮本(右)=Jヴィレッジスタジアム

 サッカーJ3第17節、いわきFCはホームのJヴィレッジスタジアム(広野町)でアスルクラロ沼津と対戦し、4―0で大勝した。通算成績は11勝4分け2敗で順位は暫定首位。いわきは次戦の23日、同会場で松本山雅FCと対戦する。午後4時30分開始予定。
220717iwakifc01-1.jpg
 【評】いわきは後半に一気呵成(かせい)に攻め立て沼津に大勝した。前半は互いに攻撃の形をつくったが、ゴール前の精度を欠いてスコアレスで折り返した。後半はプレー強度を上げたいわきが圧倒。後半7分のMF宮本の得点を手始めに、ショートカウンターやセットプレーなど多彩な攻撃で得点を挙げる。守ってはその後に攻勢を強めた沼津をシュート2本に抑えた。(小磯佑輔)

 宮本走って先制、J初得点 手本はサニブラウン

 待望のJ初得点となる先制点でチームの大勝に貢献した。いわきのMF宮本英治は「チームメイトから『初ゴールまだかよ』とずっと言われていた。みんな喜んでくれたので良かった」と顔をほころばせた。

 後半7分、相手ゴール前に走り込むことで混戦を生み、折り返しのパスを受けた宮本。「簡単すぎるゴールだったので逆に緊張した」。無人のゴールにボールを蹴り込んだ。ゴールが認められたことを確認した後、両手を広げて満面の笑みを浮かべた。

 試合開始前、米国で開幕した陸上の世界選手権で、男子100メートル予選を9秒98で突破したサニブラウン・ハキーム選手の走りを見ていたという。「サニブラウン選手の良いイメージが頭に残っていた。(得点の場面も)イメージはサニブラウンでした」。今季からスプリントコーチに就任した秋本真吾さんの影響が大きいといい、「サッカーも気になるが陸上も気になるようになってきた」と話した。

 これでシーズンは折り返し。後半戦の初戦は先月に逆転負けした松本山雅と相対する。宮本は「松本サポーターの応援もすごいが、いわきサポーターの応援もすごい。ホームで応援を受けて、前回の借りを返す」と誓った。(小磯佑輔)

 山口もJ初ゴール、けがから復帰7戦目

 チーム2点目を決めたいわきのMF山口大輝もうれしいJ初得点。左膝前十字靱帯(じんたい)の断裂による長期離脱から6月に復帰し、7試合目の出場でのゴールとなった。「ここまで長かった」と安堵(あんど)の笑みを浮かべた。

 後半15分、DF嵯峨理久のクロスに頭で合わせた。「素晴らしいクロスだった。あとは(頭に)当てるだけだった」と振り返った。

 最近4試合でいずれも先発出場し、「試合の感覚も連係も良くなっている」と山口。「この調子でけがをせずに、得点やアシストで貢献したい」と意気込んだ。