いわきFC、J2初の勝ち点獲得 水戸に2度追い付き引き分け

 
試合終了後、サポーターに感謝するいわきイレブン=水戸市・ケーズデンキスタジアム水戸

 サッカーJ2のいわきFCは26日、アウェーのケーズデンキスタジアム水戸(水戸市)で水戸ホーリーホックと対戦し、2―2で引き分け、J2で初となる勝ち点1を獲得した。

 先制されたいわきは後半14分、FW谷村海那のゴールで同点。勝ち越しを許して迎えた後半29分にはFW有田稜のゴールで再び追い付いたが、決勝点を奪えず、引き分けに終わった。

 いわきは次戦の3月5日、ホームのいわきグリーンフィールド(いわき市)にレノファ山口FCを迎え、「J2初勝利」を目指す。午後1時開始予定。

 サポーター、次は初勝利を

 サッカーJ2で初の勝ち点1を得たいわきFC。選手たちは26日の試合終了後、悔しさをにじませながら「次戦こそは勝利をつかむ」とサポーターに誓った。敵地で水戸ホーリーホック(茨城県)を相手に、先制を許しながら2―2の引き分けに持ち込んだいわき。サポーターは、次節のJ2初勝利に期待した。

 いわき市から比較的近い水戸市での一戦は、JR常磐線沿線同士の対決となったことから「常磐ダービー」または「常磐線ダービー」と名付けられた。水戸のホーム開幕戦となり、約5千人が来場。客席は水戸サポーターの青色が大勢を占めたが、いわきサポーター約600人は最後まで勝利を信じて応援し続けた。

 スタジアムに駆け付けたいわき市の鴻巣純一さん(56)は「声援がピッチにいる選手の背中を押したのではないか。次戦の初勝利に期待している」とエールを送った。

 試合は互いに譲らぬ展開となり、いわきは2度リードを許したが、2度追い付いて連敗を避けた。主将のMF山下優人は「失点後も攻撃を継続して得点できたのは大きい。追い付けたのはチームにとって収穫」と手応えを語り「勝利に向け、『いわきらしさ』をもっと出さないといけない」と力を込めた。

 試合を見守ったいわきスポーツクラブの大倉智社長は「多くのいわきサポーターに来てもらい、選手を後押ししてもらった」とサポーターに感謝した。