いわきFC、初の連敗 金沢にサイド崩され...前半3失点 J2

 
【金沢―いわき】前半37分、3失点目を喫し、肩を落とすいわきイレブン=石川県西部緑地公園陸上競技場

 サッカーJ2第9節ー。いわきFCは12日、アウェーの石川県西部緑地公園陸上競技場(金沢市)でツエーゲン金沢に0―3で敗れ、今季初の連敗を喫した。通算成績は2勝2分け5敗で22チーム中19位。

 いわきは前半6分、同14分、同37分と立て続けに失点してリードを許した。後半は攻勢に出たが、退場者を出すなどして無得点に終わった。

 いわきは次戦の16日、ホームのいわきグリーンフィールド(いわき市)で4位ザスパクサツ群馬と対戦する。午後2時開始予定。

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 【評】いわきは相手のサイド攻撃に対応できず、守備が乱れて3失点を喫し敗れた。前半6分、左サイドを崩され先制を許すと、同14分、37分と立て続けに左サイドから連係ミスやマークの甘さを突かれ、2失点した。後半、攻勢を強めるために途中出場させたFW杉山が同26分に2度目の警告を受けて退場。守備の時間が増え、攻撃に厚みを付けられなかった。(佐藤智哉)

 「走るだけでは勝てない」 いわき踏ん張りどころ

 いわきはリーグ戦序盤の踏ん張りどころを迎えている。

 金沢にチーム力の差を見せつけられ、前半だけで3失点。後半は意地を見せ試合への興味をつないだが、それも退場者を出したことで長くは続かなかった。

 前節から中2日の金沢はメンバーを総入れ替えし、控え選手で挑んできた。一方のいわきのメンバー変更はけがやコンディション不良による2人のみ。金沢の選手層の厚さが際だった試合となった。

 「何かがプラン外ということはなかった」といわきのMF山下優人が話すように、戦い方は整理できていた。ただ、連係ミスや一対一での隙を見逃してはもらえなかった。3失点ともゴール前でフリーの選手をつくり、そこを確実にものにされた。

 いわきにも得点のチャンスはあった。後半はMF永井颯太を中心に盛り返し、決定機もつくったが、それだけにここぞの場面のプレーの精度で、相手との差が目立った。DF家泉怜依は「相手と比べたら質の差がすごい。走るだけでは勝てない」と危機感を口にする。

 中3日の連戦で今季初の連敗を喫し、また中3日で次の試合を迎える。体力回復がもっぱらで戦術や技術を高めることはできないが、意識は変えることができる。家泉は「守備でもあと一歩寄せられるかどうかで大きく違う。個人個人が質にこだわりたい」と前を向いた。(小磯佑輔)