いわきFC、山口とドロー 後半システム変更、決定機逃す

 
【山口―いわき】前半24分、シュートを放ついわきのMF宮本〈6〉=山口市・維新みらいふスタジアム

 サッカーJ2第26節ー。いわきFCは15日、アウェーの維新みらいふスタジアム(山口市)でレノファ山口FCと対戦し、0―0で引き分けた。勝ち点1を獲得し、田村雄三監督就任後の無敗記録を6試合に伸ばした。いわきの通算成績は7勝7分け12敗。順位は暫定で一つ上げ、22チーム中18位となった。

 いわきは前半、山口に押され気味だったが、互いに無得点で折り返した。後半はペースを握り、たびたび決定機をつくったものの、得点に結びつかなかった。

 いわきの次戦は22日。アウェーのレゾナックドーム大分(大分市)で5位大分トリニータと対戦する。午後7時開始予定。

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【動くグラフで見るJ2順位】

 【評】いわきは好守で山口を無失点に抑えたが、攻撃面では好機を生かせず、悔しい引き分けに終わった。いわきは前半、山口にペースを握られ苦しい時間帯が続いたが、辛くも0―0で折り返した。後半は布陣や守備の対応を変更したことで一転していわきペースとなり、得点機を何度もつくった。だが、決定力不足と山口の堅守に阻まれ、ゴールネットを揺らすことができなかった。(国分利也)

 山下主将「次戦こそ勝利」

 苦戦した前半から一転、いわきFCの布陣変更が奏功し、後半は試合のペースを握ったが、決定機を生かせなかった。好守で貢献したMF宮本英治は「前回対戦で敗れていたので借りを返したかった。守備では手応えを感じた一方、チームとして決定力を高めるようにしていきたい」と前を向いた。

 いわきと山口は直近5試合で負けが無く、波に乗るチーム同士の対戦。勝ち点差「3」の対決で、いわきが勝てば順位が逆転する可能性もあった。

 試合は前半から山口がボールを保持して主導権を握るなど、いわきにとって苦しい時間が続いた。「ボールを思うように奪えず、マンツーマンの守備ができる布陣に変更した」と田村雄三監督。すると、いわきは後半から守備が機能してパスカットが目立ち、試合の主導権を握ることができた。守備に回った宮本は「責任が明確になり、やりやすい部分があった。ボールを奪って押し上げる役割も果たせた」と振り返る。

 それでも堅守を誇る山口を崩せなかった。田村監督は悔しさをにじませつつも「最後までいわきらしいサッカーは体現できた」と評価した。主将のMF山下優人は「チャレンジ精神を持って次戦こそ勝利できるようにしたい」と意気込んだ。(国分利也)

 有田何度もゴール迫る

 「勝ちたかった。得点チャンスはあったが、決められなかった」。いわきのFW有田稜はノーゴールに悔しさをにじませた。

 前半はFWの右前を務め、システム変更で後半からワントップになった。後半17分には頭でゴールに迫り、枠を捉えたが味方に当たってしまい、得点にはならなかった。「FWは点を決めないといけない。結果を残せなかったのは自分の力不足」と自身を責めた有田。「きょうのような試合で決める選手になれるようレベルアップしたい」と言葉に力を込めた。