桃田恩師「世界けん引した」 バドミントン日本代表から引退

 
桃田賢斗

 中国の成都で行われたバドミントンの国・地域別対抗戦の男子トマス杯準々決勝を最後に日本代表から引退した、バドミントンの男子シングルス元世界王者、桃田賢斗(29)=NTT東日本、富岡高卒。2日のマレーシアとの準々決勝では出番が回ってくる前に敗退が決定し、有終の美を飾ることはできなかったものの、恩師からは日本のバドミントン界をリードしてきたこれまでの功績に対して賛辞が贈られた。

 富岡高時代に桃田を指導した大堀均さん(55)=トナミ運輸ヘッドコーチ=は「桃田選手がバドミントン界に与えた影響は計り知れず、パイオニア的な存在として世界で数々の記録をつくった。見えないところで絶えず努力し、たくましく成長してファンを魅了し、日本代表として世界をけん引した」とねぎらった。

 桃田は今後、国内大会に出場していくほか、バドミントン教室などを通して競技の普及に力を入れていく考えを示している。大堀さんは「代表を引退してもバドミントン界と福島に好影響を与えてくれると思う」と期待を寄せた。

 桃田は富岡一中、富岡高卒。2018年には日本男子で世界選手権を初制覇し、世界ランキング1位を獲得。19年に国際大会で歴代最多の年間11度の優勝を飾り、ギネス世界記録に認定された。13年には第23回みんゆう県民大賞のスポーツ賞を受賞した。