アンカー代役・住吉「まさか走るとは」 都道府県対抗男子駅伝
第23回全国都道府県対抗男子駅伝は21日、広島市の平和記念公園前発着の7区間、48キロで行われ、本県は2時間21分25秒で9位となり大会ぶりの入賞は逃した。
「全力の全力を出し切った」。急きょアンカーの代役が回ってきた住吉秀昭(国士舘大3年、田村高卒)は最後まで意地の走りを見せた。
当初、7区を走る予定だった相沢晃(東洋大2年、学法石川高卒)が急性胃腸炎にかかり、チームは走れないと判断。エントリー変更が告げられたのはレース当日の早朝だった。「まさか走るとは」。レースまで残り約8時間。ストレッチなどをこなし、ぎりぎりで体を仕上げた。
各都道府県の精鋭が集う最終区間で後続集団にのみ込まれ、順位を落とした。それでも積極的にレースを展開。茨城との入賞争いとなった残り400メートルでは、自らスパートを仕掛けた。結果的には茨城に振り切られたが「つらくて覚えていない」と振り返るほど、死力を尽くした。
6区・林、初出場で粘走
「単独走を言い訳にしたくない」。全国の中学生がしのぎを削った6区で区間7位の林晃耀(湯本一中3年)。初出場の安芸路で上位の記録を残したが、納得はしなかった。
全国中学駅伝大会で区間新をたたき出すなど全国トップクラスの実力。しかしこの日は前を走る上位集団を視界に捉えられず、思うようにペースを上げられなかった。それでも歯を食いしばり、必死の形相で思いの詰まったたすきをアンカーにつないだ。「同級生に離され、後輩にも記録を詰められている。高校でしっかり練習を積んで一回り成長した姿を見せたい」と決意を新たにした林。この悔しさをバネに、高校の舞台で更なる速さを追い求める。