知事賞に鈴木建設(白河市) ふくしま健康経営優良事業所

 

 県は、従業員の健康づくりに取り組む「健康経営」の本年度優良事業所に232事業所を認定し、19日付で発表した。認定数が200事業所を超えたのは2年連続。再認定も過去最多の156事業所で、健康経営の取り組みの輪が着実に拡大している。特に優れた3事業所として最高賞の知事賞に鈴木建設(白河市)、最高賞に次ぐ福島民友新聞社賞にハシコー梱包運輸(鏡石町)、福島民報社賞に陸奥テックコンサルタント(郡山市)を選んだ。

 232事業所を認定

 「ふくしま健康経営優良事業所」の認定・表彰制度は6年目。2018年度に35事業所の認定で始まり、年々増加して22年度は279事業所と初めて200事業所を上回った。認定期間は12月1日から2年間で、今回の認定により総数は511事業所となった。

 鈴木建設は、社内で決めたテーマの健康講話や敷地内の完全禁煙に取り組んでいる。従業員が健康診断で再検査や精密検査の項目があった際には、2次検査の費用を補助するなどして、肥満や血圧などの健康指標の改善につなげている。

 ハシコー梱包運輸は、自治体の体力測定などを活用した運動教室を推進。従業員が血圧など自身の体調について記録、管理する取り組みを進め、健康意識を持つように工夫している。

 陸奥テックコンサルタントは、社内にトレーニングルームを設けて従業員が運動しやすい環境を整えた。健康経営推進委員会を設置し、組織的に従業員の健康づくりを進めている。

 県民の健康づくりを後押しするため、県は本年度、働き盛り世代向けの対策に力を入れている。その一環として、働く人が事業所で適切な食事と運動を学び、日常生活で実践してもらうモデル事業に乗り出した。

 県は優良事業所の認定とともに、こうした取り組みを通じて働き盛り世代に健康的な生活習慣を浸透させたい考えで「従業員らに健康意識が定着することは、良い職場づくりにもつながる。できるところから始めてほしい」(健康づくり推進課)と呼びかけている。

 表彰式は12月8日、福島市で行われる。

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