福島県内のがん検診受診率、全国上回る 胃、肺、大腸など5項目

 

 厚生労働省が2022年に行った国民生活基礎調査で、福島県内のがん検診受診率は胃がんや肺がん、大腸がんなど五つの検診で全国平均を上回った。県は、がんによる死亡率を低下させるため、定期的な受診を促す取り組みに力を入れる。

 福島市で11日に開かれた健康長寿ふくしま会議の地域・職域連携推進部会で県が示した。3年に1度の大規模調査で、職域での検診受診者も含まれる。受診率は胃がんが56.0%(全国48.4%)で全国5位の高さだった。肺がん55.8%(同49.7%)、大腸がん50.5%(同45.9%)、乳がん48.8%(同47.4%)、子宮頸(けい)がん44.4%(同43.6%)だった。

 10万人当たりで75歳未満のがんの年齢調整死亡率で本県は21年、全国ワースト4位となった。県は「第3次健康ふくしま21計画」(24~35年度)にがん検診の推進に向けた取り組みを盛り込み、がんの早期発見、治療を目指して適切な検診体制の整備などさまざまな対策を進める方針だ。

 部会では健康指標で「肥満」「食塩」「喫煙率」の3項目を改善するため、重点スローガンを設定する方針を確認した。第3次健康ふくしま21計画に定め、指標改善を促す取り組みを県民に分かりやすく伝える。