矯正歯科の治療効果

 

 見かけ以外の効果も


 矯正歯科では、凸凹の歯並びや出っ歯・受け口などの不正咬合を治療していますが、治療効果は単に見かけが良くなることばかりではありません。

 例えば歯並びが凸凹で咬み合わせが良くない場合、上手に歯磨きをしても除去しきれない汚れが残りますので、むし歯や歯周病になりやすくなります。また、咬み合わせがずれていることにより、それぞれの歯が本来の役割を果たしていない場合があったり、咬む力が一部の歯に集中することにより、歯やその周りの歯肉、歯を支える骨を傷めたりすることもあります。このような場合、歯の位置や咬み合わせを整えることによって、歯や歯肉の健康・機能が回復しますから、むし歯や歯周病などの病気を予防することにつながります。

 もちろん外見上の改善も大きな治療効果と言えます。歯並びが悪い場合、そのことがコンプレックスとなったり、社会生活上で自分に対する評価を落としてしまったりする欠点もあると聞きます。また、歯並びによっては発音が不明瞭となり、会話などのコミュニケーションに支障を来す場合もあることから、矯正治療には心理的な障がいを取り除く効果も期待できると思われます。実際、矯正歯科治療を受けた後、より前向きな性格に変わってゆく患者さんも少なくありません。

 「でも矯正は子供の時にやるもので、私のような大人は治療できないのでは」とあきらめている方もいらっしゃるでしょう。実はこのことは大変な誤解で、大人の方でも歯やそれを支える歯周組織が健康であれば、年齢にかかわらず矯正治療は十分可能なのです。歯並びが気になっている方は、矯正歯科医に一度相談してみてはいかがでしょうか。