「口内炎に多くの種類」 長引く時はがんの疑い

 

 口内炎には非常に多くの種類があります。体質的な問題で発症するもの、入れ歯などの刺激によって起こるもの、感染症などに伴い症状が出るもの。前がん病変といわれる、がんになりやすいものまで、多種多様です。

 体質的なものは、繰り返し起こる再発性といわれるものや、複数の場所に起こる多発性といわれるものが多く、難治性の場合もあります。症状が出るのは一時的で、いったんは消失します。

 入れ歯などに起因するものは、長期間継続する場合もありますが、入れ歯を調整することで消失します。感染症によるものは、口腔(こうくう)外に症状が出ることも多く、肉眼的な状態から、診断は比較的容易です。

 前がん病変の場合、病巣が消失することはありませんが、急に大きくなることもありません。ただ、急にがん化する場合があることと、がん化した際に、専門家でないと分かりづらいのが問題です。

 一方、がんの場合は、病巣は消失せず、徐々に大きくなり、場合によっては急に増大することが特徴です。

 口内炎の症状も、痛みや不快症状が強い場合があるので、歯科医院への受診をお勧めします。2、3週間様子を見ても消失しない口内炎の場合、早めに歯科医院を受診するようにしましょう。(県歯科医師会)