【2023の顔】山下 優人 MF 背番号24/ 自己犠牲を貫く主将

 
やました・ゆうと 千葉県出身。青森山田高、桐蔭横浜大卒。愛称は「ヤマ」。オフの日はパン屋巡り。174センチ、73キロ。26歳。

 東北社会人1部リーグ時代の2019年シーズンに加入した古参選手。主将として、また不動の守備的MFとして、名実ともにチームの中心を担う。

 今やチームに欠かせない存在となった山下だが、クラブとプロ契約を結んだのは加入2年目からだ。1年目は午前の練習が終わるとクラブハウスの隣の物流倉庫で働き、生計を立てた。「午後も練習していたプロ契約の人たちがうらやましかった。今はサッカーでお金がもらえて幸せ」

 トップアスリートの裏側に迫ったテレビ番組や動画を普段からよく見て刺激を受けている。最近では野球のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で活躍した大谷翔平やダルビッシュ有らの記事をよく読んだ。「スーパースターがどんな食事やサプリを取り、どんな筋力トレーニングをしているかが気になる」

 2年目の主将として「自分勝手にならず、一歩引いて見る」ことを心がけている。常に全体のバランスを考えチームに必要な役割を買って出る。その根底にあるのは「他人が苦しむより自分が苦しんだ方がいい。連携を組む選手にやりたいようにさせてあげたい」という自己犠牲の精神だ。