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「お互い様チケット」で育児支援 福島のNPO運用

 

 NPO法人こども緊急サポートふくしま(福島市)は3日、子育て世帯への善意の輪を広げることを目的とした「お互い様チケット」の運用を始める。子育て世帯を支援したいという人が購入したチケットを使って、子育て中の人が同NPOの託児などのサービスを利用するという仕組み。同NPOの佐藤由紀子理事長は「子育てで孤立状態にあっても、誰かが助けてくれるということを感じてもらいたい」と事業の狙いを語る。

 チケットの仕組みは【図】の通り。支援者が1枚300~900円のチケットを購入すると、チケットは同NPOの事務所のボードに掲示される。事務所を訪れた子育て中の人はこのチケットを、託児サービスの料金の支払いに使うことができる。

 事業は、福島市のハンバーガー店「BLTカフェ」が展開する「0円バーガー」の仕組みを参考にしている。チケット購入代金が、誰かの飲食代の先払い分になる仕組みだ。

 託児は、研修を受講したスタッフ会員が担当し、平日1時間900円で受け付けている。会員登録の入会金1000円が別に必要となる。病児の預かりや早朝、夜間などの緊急時の預かりは福島市の委託事業として対応しているためチケットは利用できない。

 佐藤理事長は「買い物や気分転換したいときなどに気軽に利用してほしい」と呼びかける。

 3月3日から試験運用

 3日から試験的に運用を始め、4月から本格運用する予定。3日午後4時から、福島市東中央の事務所で事業開始の式典を行う。問い合わせは同NPO(電話024・597・6966)へ。