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「子育てバイブル福島県版」19市町村で配布へ しゅふコミ

 
「パパとママの子育てバイブル福島県版」を紹介する横尾さん(中央)らしゅふコミのメンバー

 郡山市を拠点に活動している子育て支援団体「しゅふコミ」は、新年度から県内19市町村で、育児指南の冊子「パパとママの子育てバイブル福島県版」を配布する。

 同団体が行った調査によると、約9割の女性が出産前と出産後で子育てや生活が予想と違ったという「ギャップ」を感じたと答えたという。このため、産後の「こんなはずでは」を解消しようと、妊娠中から小学校低学年までの育児について、男女ともに知っておいてほしいことを一冊にまとめた。産後に経験する女性の不調、新生児育児の時間割、母親がどんなことを感じているのか、父親の役割などを紹介しているほか、子の年齢ごとの家事と育児のタスク表も付けた。

 同冊子は本年度、郡山市版を配布している。全県版はその内容を刷新したもので、同市のほか福島市やいわき市、二本松市などで母子手帳と一緒に配られる。

 同団体は、交流会や相談などを通して妊娠中から夫婦を支える取り組み「はぐるみ」も新年度から開始する。

 また、「ふくしまつながるプロジェクト」として県内の育児団体と連携し、民間レベルで子育ての支援体制強化にも取り組みたい考えだ。

 同団体代表の横尾恵美さんは「子育て中の女性が感じている負担をどう地域に伝えようか、と考えて冊子を作った。子育ては防災と同じで、備えていれば大丈夫。社会全体で子育てをしていることが親子に伝わり、子どもが未来に可能性を感じて育つ福島県になってほしい」と話した。