古関裕而が愛した大福「矢の餅」発売 戦後閉店...幻の大福再現

 
発売された大福「矢の餅」=福島市・駒田屋本舗

 福島市出身の作曲家古関裕而が幼少期に愛した大福「矢の餅」が発売された。戦後すぐに販売元が閉店したため幻となっていたが、同市荒町の老舗菓子店「駒田屋本舗」が試行錯誤を繰り返して再現した。

 手掛かりは50年以上前、63歳の古関がインタビューで語った餅屋の場所と大福の形状のみ。2月11日付本紙社会面で駒田屋本舗の取り組みを紹介し、情報提供を呼び掛けた。すると、餅屋が生家で古関と同窓の福島商高卒という千葉市在住の菅野徳治さん(78)から連絡が寄せられた。

 激励の言葉を受けた駒田屋本舗の渡辺浩光さんはNHK連続テレビ小説「エール」を引き合いに「矢の餅が朝ドラの盛り上げに一役買えばうれしい」と期待を込めた。価格は2個入り320円、6個入り960円(税別)。