父・三郎との『最期の別れ』 朝ドラ・エール、再び福島舞台へ
再放送中の朝ドラ「エール」第11週「家族のうた」(26~29日と31日)は福島が舞台。主人公・裕一(窪田正孝さん)が帰郷し、父・三郎(唐沢寿明さん)の最期の別れが描かれる節目である。演出を担当したNHKの松園武大チーフディレクターに思いを聞いた。
―第11週の演出で意識したことは。
「福島の家族は裕一の最大の問題でした。演出で大事にしたのは変化と不変です。親は白髪が増え、喜多一や銀行はつぶれましたが、故郷のにおいと人々の温かい心は変わらずに残っている。故郷との再会を視聴者が同じ目線で体験できるよう意識しました」
―父・三郎のシーンの感想は。
「三郎が最期に息子に残す言葉や思いを一瞬も逃すことなく撮影するぞと、緊張感と熱気に包まれた撮影現場でした。この時は(ストーリーの)順番通りに撮影できたこともあって、みんなで三郎の最期を見届ける感覚になっていました」
―第11週の最後(第55回)はタイトルバックがない。
「最愛の父・三郎との別れ、家族の絆を描いたこの回は『エール』の大きな節目。スペシャル感を前面に押し出すため、チーフプロデューサーと話し合って決めました。出演者やスタッフの愛が詰まった回の再放送をお楽しみください」
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