古関の魅力知って 市民ボランティア、まちなか青春館支える

 
館内で蓄音機などの展示物を紹介する佐藤さん

 福島市出身の作曲家古関裕而をモデルとしたNHK朝ドラ「エール」の放送に合わせて開館している同市大町の「古関裕而まちなか青春館」で、市民ボランティアが運営を支えている。約30人が当番制でガイド役を担当。同市の佐藤チヨさん(81)は「応援歌など約5千曲を作った功績を知ってほしい」と力を込める。

 佐藤さんは約15年間にわたり、同市の花見山公園など観光名所を紹介するボランティアガイド「ふくしま花案内人」を務めている。古関メロディーのファンだったことから、青春館の運営に協力。タイトルバックのロケ地となった同市の水林自然林などに足を運び、実際に自身の目で見た情報も来館者に伝えている。

 お気に入りの楽曲は猪苗代町の沼尻軽便鉄道がモデルとなった「高原列車は行く」。高校卒業後にバスガイドとして働き、会津若松市の東山温泉に向かう道中で見た、バスと鉄道が並走する光景が記憶に残り「この曲を聴くと思い出がよみがえり、若返った気がする。古関メロディーの魅力を広めたい」と笑顔を見せる。

 青春館は地元商店街や福島商工会議所などでつくる実行委員会の主催。古関の生家「喜多三呉服店」に掲げられていた看板や古関が撮影した写真などを飾っている。6月20日に開館し、来館者数は今月2日現在で約9200人となった。

 期間は11月30日まで。時間は午前10時~午後4時。入館無料。住所は福島市大町9の20、NTT大町ビル1階。問い合わせは福島商議所(電話024・536・5511)へ。