聖光学院東北一ならず、熱投の小林160球 秋季高校野球東北大会

 
【花巻東―聖光学院】勝利を信じ、9回を粘投した聖光学院の先発小林=石巻市民球場
決勝
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花巻東
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聖光学院
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 第74回秋季東北地区高校野球大会最終日は26日、宮城県の石巻市民球場で決勝が行われ、本県第1代表の聖光学院は花巻東(岩手第1代表)に1―4で敗れた。花巻東は初優勝。

 来春の選抜高校野球大会(センバツ)の出場校は秋季大会の成績が考慮される。例年、東北地区からは一般選考枠として決勝進出の2校が選ばれるため、準優勝の聖光学院はセンバツ出場が有力視される。正式決定すれば、聖光学院のセンバツ出場は4年ぶり6度目。春夏通算で22度目の甲子園出場となる。選考委員会は来年1月28日に開かれる。

 雨のマウンド攻めた

 160球の粘投は実らなかった。聖光学院の先発小林剛介(2年)は「自分の投球で(明治)神宮大会に行くのにふさわしいチームだということを証明したかった」と唇をかんだ。

 「佐山(未来)だけじゃない」。エース佐山未来(2年)は今大会3試合中2試合を完投。その奮闘をブルペンから見ていた小林は静かに闘志を燃やしていた。先発を託され、強い思いで雨が降りしきる決勝のマウンドに立った。

 しかし初回、四球などでためた走者を長打などでかえされ2点を失った。「相手を気にしすぎて制球が定まらなかった。弱い部分が出てしまった」。そんな小林に火を付けたのは横山博英部長のひと言だった。ベンチに戻ると「野球は技術だけじゃなくて心でやるんだ」と声を掛けられた小林。「2回以降、気持ちは相手より上回っていた」と自信のスライダーを軸に気迫ある投球で攻め続けた。

 9回2死一、二塁のピンチでは守備のタイムで佐山が伝令に駆けつけた。「勝負」。佐山からの言葉でさらにギアを上げた小林。渾身(こんしん)のスライダーで一ゴロに打ち取ると、力強く拳を握りしめた。

 小林の強みは内角への攻めと5種類の多彩な変化球にある。「内容は悪くなかった。自分の投球ができた」と大舞台で持ち味を発揮できたが、満足はしていない。「自分の名前を聞いただけで相手に嫌がられるような投手になる」。敗戦の雨にぬれながら、左腕は固く約束した。