聖光 土壇場で執念 サヨナラスクイズ成功、由利との接戦制す

 
【聖光学院―由利】延長11回裏聖光学院1死満塁、緑川のスクイズで生還しガッツポーズする宮一=きらやかスタジアム

秋季東北地区高校野球・第3日

 ○...きらやかスタジアム...○
 ◇準々決勝 ▽第1試合(10時)
 由  利 00000200000 ―2
 聖光学院 00000002001X―3
             (延長11回)
 ▽三塁打 今野(由)▽二塁打 宮一2、高中(聖)▽暴投 関(由)▽野選 関(由)
 ▽試合時間 2時間33分
 ▽審判 水野(球)本木、遠藤、小関


 【評】聖光学院が終盤に勝負強さを見せ、延長戦をサヨナラで制した。2点を追う八回2死二、三塁、杉山の適時打で同点に追い付くと、延長十一回は宮一の二塁打などで1死満塁とし、緑川のスクイズで試合を決めた。(熊田紗妃)

 スクイズの緑川「全員でつかんだ1勝」

 先行を許す苦しい展開を耐え、聖光学院が土壇場で執念を見せた。延長十一回、サヨナラのスクイズを決め、激戦に終止符を打った緑川竣風(しゅんた)(2年)は「冷静に打席に立てた。控え選手や3年生、全員でつかんだ1勝」と余韻に浸った。

 2点を追う八回、勝利への糸をたぐり寄せたのも緑川だった。無死一塁の場面で高中一樹(同)が併殺に倒れ、一度は流れが途切れたと思われた。だが、2死から緑川が外角の直球をしぶとく左前に運ぶと、打線に火が付き、3連打で同点に追い付いた。

 一進一退の攻防が続き迎えた延長十一回。1死満塁で打席に立った緑川に斎藤智也監督が送ったサインはスクイズ。「今できるベストを尽くそう」と外角の直球に食らい付いた。打球は三塁手前へ転がり、三走宮一柊之介(同)が生還。勝利を手にしたナインは歓喜に包まれた。

 宮城第1代表の東北が相手の準決勝は、センバツ出場に大きく影響する一戦となる。「絶対に負けないという強い気持ちで一瞬一瞬を戦う」と緑川。帽子のつばに書いた「一瞬に生きる」の言葉を胸に、一つ一つのプレーに全力を尽くす。(熊田紗妃)

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