田村が打ち勝つ スイング迷いなし 元4番、ここぞで勝負強さ
◇秋季東北地区高校野球福島県大会・第4日(19日・あいづ球場ほか8試合)
田村 10―7 会津
田村ナイン屈指の長距離打者が勝負強さを発揮した。8回、勝ち越しとなる走者一掃の適時三塁打を放った田村の田中智哉(2年)は「自信につながる一打だった」と胸を張った。
1点を追う8回に田村打線が爆発した。4者連続安打で同点とし、なお1死満塁の好機に田中に打席が回った。「今までの努力を全て出そう」。内角高めの直球を芯で捉えた打球は左中間を破り、勝利の立役者となった。
新チームの4番を担っていた田中だったが、支部大会後に突然自信を失った。「自分が4番で良いのだろうか」。迷いが生まれ、思うようなバッティングができなくなった。それでも、持ち味の長打力を生かそうと、ひたむきにティーバッティングなどの自主練習に励んできた。大友研也監督と相談し7番打者で臨んだ今大会、積み重ねてきた努力が花開いた。指揮官は「強気で迷わず振りにいってくれた」と目を細めた。
チームは、2年連続の東北大会出場と県の頂点を目指す。「勝利のために自分のバッティングを貫く」。自信を取り戻した強打者が次戦も攻撃の要となる。(八巻雪乃)
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